ひな祭りに飾るお雛様のお顔は、一体一体表情が違っています。また、西日本と東日本では、お顔の好みがかなり違うようです。
十二単を着ている「衣裳着」のお雛様では、関東地方から東日本では、“現代美人”のお雛様が最も人気が高いです。特徴は、優しげなまなざしで、ふんわりとした雰囲気のある表情で、どの世代にも好まれています。
一方、関西地方から西日本にかけては、「京顔」と呼ばれる、長い歴史をもつ京製人形に多い定番のお顔です。目は切れ長で鼻筋が通っており、品のある高貴な顔立ちです。何年経っても飽きの来ないお顔なので、その人気は長年続いています。
「木目込」のお雛様は、「桐塑」という粘土や木で作られた本体に、衣装のシワや模様を彫って、直接布を貼り付けて、彫られた溝に押し込んで衣装を仕立てています。木目込人形は、約270年前の京都で発祥したと言われています。桐塑で全身が作られているものと、頭は別に作って胴体に差し込むものがありますが、頭が別の場合でも、目は手描きで仕上げられることが多いです。木目込人形の特徴は、ふっくらとした顔と、「描き目」という細い筆を使用して重ね描きをする手法です。表情は優して品があり、根強い人気のある雛人形です。